女には決断しなければいけないときがある
やっと「VIVANT」が面白くなってきた。第一シーズンから1話3回以上、必ず見ていた日曜劇場「VIVANT」。第二シーズンも楽しみにしていたのだけど、AIハヤトや個性豊かな新キャラの登場、考察勢を意識しているであろう、あからさまな演出にうんざりし、離脱しそうになっていた。
私を引き止めたのは、人間らしい決断だ。
主人公乃木憂助は、絶対服従の上官の命に背いて、仲間の奪還を決断する。それは、成功率45%、AIの計算で37%の危険な決断だ。それを後押ししたのは、自分を本当の兄のように慕う黒須の存在と、血の繋がらない弟ノコルの支援だ。
その決断が正解なのかなんて、後になってみないとわからない。心理学の研究では、「やった後悔(行為後悔)」よりも「やらなかった後悔(非行為後悔)」の方が、時間とともに大きくなり、心に強く残り続けるとされている。失敗したとしても、その決断自体は失敗とは限らない。
私は10年前に1958年式の空冷ビートルを購入した。230万円。現金一括払いだ。当時の私は38歳。車がなくても生活できる環境にいて、エアコンも付いていない旧車を買うのは大きな決断だった。
10年後の今、私の空冷ビートルと同年式で同じようなスペック、コンディションのものを手に入れようとしたら倍以上の価格になるだろう。投資のつもりで購入したわけではないから、そこは気にしてないんだけど、今同じ金額だったら買わないと思うし、年々減っていく車だから見つからないかもしれない。
子どものときの強い憧れ、出会ったときの直感、車と作る未来を夢見て決断してよかった。
恋愛、進学、就職、転職、結婚、子どもを産むか産まないか、人生には大きな決断をしなくてはいけないときがある。車を買う決断なんてそれらと比べたら小さなことかもしれない。しかし、そんな小さな決断の連続が、決断できる自分、その決断を成功にするトレーニングになるのではないだろうか。

