学歴も容姿もいらない。猫に学ぶWin-Winな下僕のつくり方

猫の下僕
ayuco

下僕とは、主人や権力者に従属し、命令を受けて働く身分の低い者を指す。他人から下僕扱いされたら、怒りか悲しみしかないが、相手が猫となると喜びに変わる。仕事では怖がられ、あだ名はボスだった48歳独身女の私も、立派な猫の下僕だ。

人間が人間を従えるには、特別な学歴や出自、容姿が必要になることが多い。猫の素晴らしいところは、年齢、ビジュアル、スキル、猫種に関わらず、人間を下僕に仕立て上げるところだ。そして、下僕にされた人間は、猫の下僕であることをこの上ない幸せと感じる。猫が恨まれることは決してない。このテクニックを人間に応用することはできないだろうか。

猫は自分の欲望のためには、手段を選ばない。しかし、相手は選ぶ。遊んでほしいときは、飼い主が寝てようが仕事中だろうが叫びまくる。コップを倒す。パソコンの上に寝そべる。そして、満足するとその日一番心地よい場所で寝る。

「あなただから私はわがままでいられるのよ」

誰でも彼でも下僕にするのではない。下僕とは、選ばれし者に与えられる称号なのだ。

我が家の猫は、気を許していない相手の前に出てくることもない。衝突するのではなく、無視だ。

職場でも同じような人間がいた。私とはひと言も口をきいてくれないのに、一部の人間には圧倒的に支持されていて、その人の愚痴を言うことすら憚られる。足りないところも含めて、魅力に見せるのが上手い。

衝突することは悪いことではない。むしろそこで勝って、特別なものがなくても女王になりたい。そう強がっていた若い頃。「確かに君は正しいね」と相手が折れて、気がつけば人がいなくなった。いつも、誰にでもニコニコ良い人でいれば、毎日を穏やかにやりすごせる。それが処世術だと思って実践していたときもあったが、途中で表情筋が壊れた。

自分が選んだ相手にだけさらけ出し、それ以外は無で良かったのだ。もっと若いときから猫に学ぶべきだった。実践するようになってから、私を支えてくれる人が増えた。

おやつを出せと叫びまくり、一粒差し出すと、いびきをかきながら一緒に寝る。そんな王子猫を撫でながら、そう思った。

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Ayuco
Ayuco
マーケター/ライター
書いて、走って、食べていく フリーのライター兼マーケター 1977年生 1958年式空冷ワーゲン 青カブト とベンガル猫のエド王子と暮らす
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